不眠症

不眠症とは

不眠症とは、適切な条件のもとで就床したにもかかわらず、入眠困難、睡眠維持困難(中途覚醒)、早朝覚醒等を伴った睡眠に関する不満足感であり、このために日中のQOL(生活の質)が慢性的に低下してしまった状態とされます。このような状態が週3日以上あり、3か月以上続く場合に診断されます。

何時間眠れたらよいか

健常人の夜間睡眠時間は下記が目安です。

10歳代前半で8時間
25歳で約7時間
45歳で約6.5時間
65歳で約6時間

成人してからは健康であれば20年毎に30分程度ずつ睡眠時間は減少するそうです。

不眠症の種類

不眠症には主に下記の3つのタイプがあります。

入眠困難:寝ようと思っても寝られず、寝つきが悪い。
睡眠維持困難(中途覚醒):夜中に途中で目が覚めてしまう。
早朝覚醒:明け方早くに目が覚めてしまう。

不眠症対策

・夕食後から寝るまでの間、カフェインの摂取を控える。
・就寝直前に熱い風呂に入らない。
・眠気を感じてから、眠くなってから床に就く。
・起床時刻は休日も含めて規則正しく一定に保つ。
・起床後に太陽光に浴びる。

夜間頻尿のために目が覚めてしまう場合は寝る前の水分摂取を控えてみてもよいでしょう。前立腺肥大症などがある場合はその対策(薬物療法)も有効です。

不眠症の薬物療法

ベンゾジアゼピン受容体作動薬
 ゾピクロン(アモバン®)、ゾルピデム(マイスリー®)、エスゾピクロン(ルネスタ®)など
 上記はいずれも作用時間が短いタイプになります。中途覚醒や夜間早朝の場合は作用時間の長いタイプを用います。

メラトニン受容体作動薬
 ラメルテオン(ロゼレム®)

オレキシン受容体拮抗薬
 スボレキサント(ベルソムラ®)、レンボレキサント(デエビゴ®)

漢方薬 
 酸棗仁湯、抑肝散、抑肝散加陳皮半夏、加味帰脾湯など。


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