コロナ後遺症について

新型コロナウイル感染症の後遺症について、当院を受診された方をまとめました。

初めに、WHOで定義されているコロナ後遺症とは異なり、受診された方ご自身がコロナ後遺症かもと思って受診された方を対象としています。

期間は2022年8月15日から10月25日までで、コロナ後遺症かもと思われて受診された方は合計で49名でした。性別は男性23名、女性26名、受診時の年齢中央値は36.5歳(9歳から75歳)でした。

コロナ発症時期は2022年5月が1名、7月が8名、8月が34名、9月が5名、10月が1名でした。

コロナ発症から当院受診までの期間は中央値で24.5日(8日から117日)でした。

コロナ後遺症としての症状(複数回答)は倦怠感24名、頭痛18名、咳30名、痰20名、息切れ・呼吸困難11名、鼻汁6名、食欲低下6名、咽頭痛4名、下痢1名、めまい1名、失語1名でした。

 


〇コロナ罹患後の症状は全てコロナ後遺症かなと思われるかもしれませんが、中には普通の病気が隠れている可能性があります。必要に応じて血液検査などを確認する必要があります。

〇症状としては上気道症状(咳、痰、息切れ・呼吸困難、鼻汁、咽頭痛など)は比較的短期間で軽快される方が多い印象です。
一方で、倦怠感は比較的短期間の投薬で軽快される方がいる反面、短期間では軽快せずに現在も治療継続中の方もいらっしゃいます。そんななかでは漢方薬が症状緩和によさそうな印象です。

【参考】新型コロナウイルス感染症(COVID-19)診療の手引き 別冊 罹患後症状のマネジメント(第 2.0 版)

2022年10月25日