多発性骨髄腫の新しい治療
以前と比較して多発性骨髄腫に対する治療選択肢が増えてきています。
2020年に新規の抗CD38モノクローナル抗体(サークリサ®)が再発・難治性の多発性骨髄腫に対して保険承認されました。
ポマリドミドとデキサメサゾンとの併用療法になります。
以前はVAD療法、MP療法など治療の選択肢が限られていましたが、この10年くらいで使用可能な薬がかなり増えました。時系列に下記にまとめてみました。
プロテアソーム阻害薬、免疫調整薬、抗体薬
2009年 ボルテゾミブ(再発・難治に対して)
2010年 レナリドミド(再発・難治に対して)
2011年 ボルテゾミブ(初発に対して)
2015年 ポマリドミド(再発・難治に対して)
2015年 パノビノスタット(再発・難治に対して)
2015年 レナリドミド(初発に対して)
2016年 カルフィルゾミブ(再発・難治に対して)
2016年 エロツズマブ(再発・難治に対して)
2017年 イキサゾミブ(再発・難治に対して)
2017年 ダラツムマブ(再発・難治に対して)
2019年 ダラツムマブ(初発に対して)
2020年 イキサゾミブ(自家移植後の維持療法)
また、自家末梢血幹細胞移植併用大量化学療法(メルファラン)は現在も有効な治療手段です。