家族性高コレステロール血症

家族性高コレステロール血症は若いころからLDL-C(悪玉コレステロール)が増加してしまい、動脈硬化が進んでしまう病気です。軽症のケース(ヘテロ接合体と呼ばれます)は200~500人に1人、重症のケース(ホモ接合体と呼ばれます)は100万人に1人以上の頻度と言われています。

どんな場合に家族性高コレステロール血症を疑うでしょうか。
・未治療のLDL-Cが180㎎/dl以上
・皮膚や腱(アキレス腱)に黄色腫(コレステロールが沈着した黄色っぽい隆起)を認める
・家族内でLDL-Cが180mg/dl以上
・家族内で若年で冠動脈疾患(狭心症、心筋梗塞など)と診断されている

上記に該当する場合は家族性高コレステロール血症の疑いがあります。

通常より動脈硬化のリスクが高いため、LDL-Cを十分に下げる必要があります。コレステロールや動物性油脂の少ない食事に変える、適度な運動を行うなど生活習慣の改善が必要です。また喫煙者は禁煙することも重要です。生活習慣の改善だけでは十分にコントロールできることは少ないため、LDL-Cを下げるための薬物療法も必要となります。

LDL-Cをしっかりコントロールして、心筋梗塞などの合併症を起こさないようにすることが治療の目標になります。